ウチキフィルム | ウェディングムービー・結婚式エンドロール撮影

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結婚式と新型コロナウィルス

3月15日。
この3月~4月までに挙式予定のカップルの一番の悩みは「コロナウィルス」だと思います。
何よりまずそのことについて書かないと、結婚式にかかわる業者のブログとして発信する意味はないなと思いますので、書きます。

いつもそうですが、実際の体験を元に個人の見解を率直に書いていきます。

まず体験として、僕自身は3月1日、3月7日、3月8日と3月中の土日はすべて結婚式の撮影をしていました。
(ちなみに以降は4月前半までの結婚式の撮影予定はすべて日延べとなりました。)

実際の結婚式の現場の話

実際の結婚式場の当日の対応ですが、会場によって違います。
スタッフの誰もマスクを着けていないということもありましたし、配膳スタッフのみマスクを着用だったりということもありました。
会場によっては全員マスク着用の場所もあるという話も聞きました。
僕自身は持ち込みカメラマンですが、会場のスタンスに合わせて撮影に入りました。
会場からは特に検温を求められたりはしませんでした。

ゲストは来館まではマスクを着けていますが、会場に入ると外す方がほとんどでした。
おひとりだけ、高齢のおじいちゃんが着用のまま列席されていました。
アルコール消毒は会場のメインの入り口に置いてある程度で、ゲストの判断に委ねているという感じです。
というのが、僕が見た現場の実際です。

延期か、決行か

今一番の悩みは延期すべきか、決行しても良いのかということだと思います。
個別のケース、事情があるかと思いますので、正解はないと思います。
家族や親族のみの挙式と、仕事先から友人・親族までがみんなが揃う100名以上の会とは全然別物だと思います。
半年前の台風からの延期で、今の時期にされた方もいらっしゃいます。
個々の事情をひっくるめて何が正解か、それはわかりません。

10年も結婚式に関わっていると、こういうことは時々あります。
一番近いところだと昨年2019年の10月12日の「命を守る行動を取ってください」と言われた台風の日。
あの時もインスタでは苦悩する新郎新婦の声で溢れかえりました。
早い段階で一部会場の対応がメディアで取り上げられ、多くは会場の方から延期という判断をしました。
それでも中には新郎新婦に判断をゆだね、結婚式が決行されることもありました。
僕自身もその日、まさに結婚式を撮っていました。
その時は会場から2人へ何も打診がなかったということでした。

その時に思ったことを、今のこの状況でも同じように思っています。
それは「命や安全に関わる判断を新郎新婦にさせるべきではない」ということです。

まず最初に延期すべきか、決行してもよいかを判断するのは会場だと思います。

なぜなら、ほとんどの結婚式の会場は結婚式そのもののプロデューサーを名乗っています。
ただ宴会用の箱貸しや、料理提供を担当しているわけではありません。
プロデュースの名のもとに、責任を持ってドレス屋さんを指定して、責任をもって撮影会社を限定し、責任のとれない外部からの持ち込みを禁止したりしています。
カップルに対して責任を持つべきものはドレスや写真やビデオやメイクだけでしょうか?
もちろんそれだけではないです。
なによりもまずは安全にこそ責任をもつべきじゃないかと思います。
結婚式当日を通して、2人やゲストが安全に不安なく過ごせることへの責任。
この責任を負っていない会場はないはずです。

例えば料理の持ち込みはほとんど会場でNGです。
それは衛生面で直接的に2人やゲストの安全に関わることだからです。

もちろん今は、新郎新婦が結婚式のホストであるという考え方はあると思います。
それでも、会場との関係でいえば新郎新婦もウェディングプロデュースというサービスを受けているお客様です。
もちろん2人がゲストに最大限配慮することは素晴らしいことだと思いますが、結婚式の場が安全であるかどうかの判断は会場の責任であって、2人の責任ではありません。
新郎新婦がホストだからと言って、すべての取っ手や手すりや食器をアルコール消毒できるわけでもないです。
そのウェディングが安全なのか?
まずは安全であるという、その根拠の説明をサービスを提供している側がすべきだと思います。

まず今出来ること

もし現段階で会場からコロナについて具体的なお話がない場合は、残念ながら、2人から積極的に会場へ対応を確認をした方が良いと思います。
決行にあたって、どんな対策をしているのか?
もし何もしていないのなら、その理由を聞いてみるべきです。
ほとんどカップルは会場を選ぶときに、「信頼」できそうだからこそ結婚式の会場として選んでいると思います。
信頼とはこういう時にこそ、発揮されるべきだと思います。

最後に僕自身に何が出来るか?

今、結婚式を挙げる2人に寄り添って、今出来るベストを尽くすこと。
延期を決めた2人が当日を迎える時に、今よりも一段上の仕事が出来るように自分自身のレベルを上げていくこと。
何か相談に乗れることがあれば、出来る限り応えていきたい。

正直、出来ることは少ないです。
それでも、ただ大変で辛い時間というだけ終わらせたくないと思っています。

ウチキフィルム
打木 健司