ウチキフィルム | ウェディングムービー・結婚式エンドロール撮影

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結婚式のプロフィールムービーについて

結婚式のプロフィールムービーについて

11月17日。
先週は湯島天満宮に平日の結婚式を撮ったり、週末はウチキフィルムで年賀状の撮影会を開いたり、そんな1週間でした。
今回のブログはこれからのウェディングムービーの可能性について。

コロナ禍の影響があり、撮って出しや記録ビデオの需要が減る中、フォトウェディングに近い感覚で撮影したオープニングムービーをインスタなど見かける機会が増えました。
今後ひとつの定番になっていく可能性もあるのかなとみています。
課題としては、結婚式・披露宴がコロナ前のような規模で行われるようになった時に、コロナ禍同様の予算が回ってくるのか?
もうひとつの課題は、現実の披露宴とのどこまでマッチするのか?という部分ですが、これはもう少し様子を見たほうが良いように感じています。
結婚式の当日の実際を知らないから作れる映像というのも確実にあるので、そこは否定したくないなと思います。

今回はこれから進化する可能性がある映像として、取り上げるのはオープニングではなくプロフィールムービーです。
最近担当した2件の結婚式で、プロフィールムービーを作らせていただいて、現場で撮影してみて感じたことを書きます。

プロフィールムービーとは

プロフィールムービーは新郎新婦の子供の頃から現在までの写真で作るムービーです。
生い立ちビデオとか、色々な言い方はありますが、簡単に言うと結婚式に行くと新郎新婦が中座中に流れる写真のスライドショーです。
本当にど定番となっていて、ほとんど披露宴で上映されています。

パソコンを使い慣れた人なら、自分で作る人もいるし、そういう人向けのソフトすら出ている。
業者さんもいっぱいいて、それなりのクオリティを意外と安価に発注することも出来る。

そんなプロフィールムービーですが、あまりにも定番化しているので、作る新郎新婦も見るゲストにとってもやや義務感の強いものになりつつあります。
特に20代後半~30代前半の結婚式に何度か参加している方々にとってはそんな風に映っているように感じます。
とりあえず新郎新婦中座中に流れているやつって感じで、会場中が盛り上がるとかそういうコンテンツでないという位置づけになっています。

問題点は2つあって、ひとつは『新郎新婦が中座中に流れること』、もう一つは『写真のスライドショーであること』だと思っています。

中座中はゲストにとってはご飯を食べる時間であり、トイレに行く時間であり、人によっては煙草を吸いに行く時間でもある。
さらに2人のいない時間は同じテーブルの久しぶりの友達と話すチャンスでもある。別にヒマではない。
写真のスライドショーは、いまやiphoneが勝手に作ってくれたりするものだったりするので、珍しいものではないですよね。
さすがに令和3年にスライドショーを5分も見せるのは結婚式だから見るけど…って感じなんじゃないかな。
そろそろ大きく変わるタイミングなんじゃないかなと考えています。

最近の結婚式の撮影で感じたこと

そんなプロフィールムービーですが、最近ウチキフィルムで担当した結婚式では少し違いました。
まずは上映のタイミング。
お2人のお色直し入場後の余興として、上映してくれました。
そうすると、ゲストは中座中にトイレを済ましてるし、ご飯もデザートくらいまで進んでいて、話したい人とは最低限は話せている。
だから見る体制が整っている。
なにより2人が会場にいることで、2人を感じながらムービーを見ている感じ。
そして時々突っ込みを入ることで、映像が双方向のコミュニケーションになり、会場に一体感が生まれる。

次に内容。
インタビューを中心に構成して、そのイメージを補うために写真が挿入されるスタイルで作りました。
結婚式で最大のコンテンツは「2人」です。
料理でも、サービスでも、装飾でもない。
メインコンテンツは2人です。
2人を祝いたくて、ゲストは会場に集まってる。
そんな2人が自分たちのことを喋っている、もちろん興味ない人なんていない。(そもそもそんな人はコロナ禍に結婚式に来ない)
だからしっかり釘付けで映像を見ている。
司会のプロフィール紹介よりも、はるかにすんなり2人のストーリーが入ってくる。
会場もすごく楽しそうでした。
それを会場で一緒に感じた時にプロフィールムービーの伸びしろを感じました。
プロフィールムービーを写真のスライドショーから解放して、前撮り動画を使ったり、本人が話しているシーンを使うことで映像としての魅力を段違いに上げることが出来る。
タイミングを変えることで、余興の役割を十分果たすことができる。
さらに子供の頃のご家族の写真がスクリーンに映し出されることで、終盤のイベント=お手紙なんかとの相性も良いと思います。

結婚式のノーコンテンツ化傾向

さらにプロフィールムービーの存在価値が高まる背景があります。
それは結婚式自体のノーコンテンツ化。
以前の披露宴の後半と言えば、わいわいと友人たちが盛り上げる余興が行われることが多かったです。
そういうのが苦手な方は司会によるゲストへのテーブルインタビューなどが行われることも多かったです。
近年は結婚式・披露宴=新郎新婦が感謝を伝える場、おもてなしの場と定義されつつある傾向の中で、ゲストの負担になることは極力避けるようになりつつあります。
結果的には披露宴(特に後半)はお食事して、写真を撮ってくらいの流れになりつつあります。
そのままお手紙の披露などもなく、新郎が最後に少し話してお開きということも多々ある。
そんな中でプロフィールムービーが果たせる役割は大きくなっていくように思います。
ビデオグラファーが真面目に向き合うことで、2人の紹介だけでなく、さまざまメッセージや結婚式のテーマの表現など、可能性に溢れています。
なにしろ向き合うものは2人の人生そのもの。
2人というメインコンテンツを最大に生かせるムービーが生み出せる。

そんなわけでまずはお2人のストーリーを聞かせてください。
2人と一緒にオーダーメイドな映像が作っていければ嬉しいです。
よろしくお願いします!

ウチキフィルム 打木健司