ウチキフィルム | ウェディングムービー・結婚式エンドロール撮影

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乃木神社での撮って出しエンドロール

乃木神社

2月15日。
いつの間にか冬季オリンピックが始まって、あっという間に2月も半ばを過ぎようとしてます。
今回は先日担当したエンドロールについて事例紹介させていただきます。

乃木神社

ご紹介するのは乃木神社での結婚式です。
東京の真ん中(ほぼ六本木)にある神社ですが、境内に入ると緑豊かで静かな気持ちになれる、そんな神社です。
2017年に撮影に伺って、その映像もYoutubeに上がっているので、そこで見つけてくれたのがご注文の経緯です。
以前伺った時も下見から当日までとても丁寧に対応頂けたのを覚えていたので、安心感を持って仕事出来ました。
(今回もホスピタリティに溢れるご対応を頂きました。)

持ち込みに際しては制限があります。
・お支度、ブライズルームの撮影NG
・挙式中の撮影NG(参進はOK)
大きくはこの2点です。
結構強めの制限なので、新郎新婦は不安を抱いてしまいそうですが、無事に出来上がりました。
まずは出来上がりをご覧ください。


【もくじ】
・ヒアリングから始まる前撮り
・結婚式当日の撮影
・お2人のご感想
・結婚式の映像について

ヒアリングから始まる前撮り

ウチキフィルムの映像にはテンプレートはありません。
前撮りでは当日では表現し尽くせないものを描くことが出来ます。
まず2人のお話を伺うことから始めます。
名古屋と東京でお住まいということで、オンラインでお話をしました。
テーマとして見えてきたのは、2つ。
①2人で一緒にいる時の雰囲気を表現する。
②ご両親への感謝を伝える。

まずお2人を描く上でご提案したのはお2人の出会いがパデルという、一般にあまり聞かないスポーツだったので、「それを取り入れましょう」と提案しました。
出会いが「パデル」と言われて、分からないゲストもいると思うので、画で見せたかったというのもありました。

もう一つは「お手紙を会場で読まないなら、エンドロールの中だけでもその気持ちを話してみませんか?新婦だけでなく、新郎も」というのが2点目でした。
感謝の気持ちがしっかりとあることを分かりやすく伝えることができればと思いました。

そんな感じでお打ち合わせ提案して、場所も決めて翌週には前撮りをしてました。
パデルは室内で行うテニスみたいなスポーツですが、会場が限られているので屋外で撮りました。
パデル

当日ご両親に渡す手紙を書いてもらいました。


通常は挙式当日のお支度部屋で時間を掛けて撮る指輪も、お仕度部屋に入ることが出来ない場合は前撮りで撮っています。
指輪

結婚式当日の撮影

お支度部屋が撮れない、待機場所もないということで、いつもよりだいぶゆっくり会場に伺いました。
いつもは挙式の4時間くらい前には会場にいますが、今回は2時間前。
これでも提携業者の「普通」くらいですが、ちょっと落ち着かない体になってるみたいです。
現場に行ってみると、会場のご厚意で撮影前から使えるお部屋をご用意してくれていたので、だいぶ落ち着いて準備をすることが出来ました。
撮影はお支度部屋前のご対面から。
撮影前に新郎と話せたし、話すことでリラックスしてくれた感じもあったので良かったです。
ファーストミート

境内のロケ出発!
会場のスナップカメラマンさんに着いていって20分くらいかな。
回廊が素敵です。
乃木神社回廊

挙式前はご親族紹介と同時並行で受付もしてます。
2名体制だったのでどちらもしっかり撮れました。
皆さん、マスクをしているとはいえ、当日に上映する映像にはゲストの方を多く映したいと思ってます。
なので、受付シーンはウチキフィルムでは撮影の際にかなり重視しているポイントです。
結婚式受付

いよいよ挙式。
挙式自体が撮影出来ませんので、1番結婚式らしいシーンとなるのは参進です。
赤い傘を差し、境内の参道をご友人の祝福を受けながら歩く。
お手引きは新婦のお母様。
参進

ゲストが2人を見る初めての場面なので、思わぬシーンも撮れたりします。


本殿に皆さんが入ったら、いったん引き上げて今まで撮った分を編集。
挙式を撮れない分、編集に時間が使えます。
ここで参進までの映像を編集してしまって、ご披露宴もギリギリまで2人で撮っていく作戦で挑みました。
乾杯まで2人で撮ったら、撮影スタッフを会場に残して編集に戻ります。
ウェルカムスピーチや乾杯の話を現場で聞いているので、スピーチの声を使う部分もスムーズにピックアップ出来ました。
そんな感じでケーキ後の歓談までなんとか詰め込んで出来上がり!
新郎友人のスピーチの涙が個人的には最高でした。(その前の伏線もしっかり撮ってた!)

お2人のご感想

上映中、扉の隙間から観ていた2人に当日すぐに感謝のお言葉を頂き、翌日にも感想を送っていただきました!

『昨日は、私たちの結婚式の撮影をしてくださり、どうもありがとうございました。
とても素敵な映像に仕上がっており、良い思い出を形に残すことができ、大変嬉しく思っております。
誠にありがとうございました。
打木様にご依頼させていただき、本当に良かったです』

撮って出しの場合は出来上がりをすぐに観て頂いて、感想がいただけるのも楽しみの一つです。

結婚式の映像について

結婚式の映像は特別なもの。
ほとんど全ての映像が広告的(または広告を貼り付けるために)として作られる中、結婚式の映像は広告ではありません。
映像の作り手としては短い動画はワンメッセージとよく言うけど、結婚式の映像にはいろんな想いが詰まってる。
実際に動画を頼む2人にとって結婚式の動画はたいていの場合、1つしか手元に残らない。
メッセージを伝えるツールとして使いたいということもあるでしょう。
カッコいい、素敵なものとして残したいという気持ちだって当然ある。
もちろん結婚式で上映するものだから、エンターテイメントとしてみんなに笑ったり楽しんで欲しい。
でも同時に、「こんなことあったなぁ」的な記録としても観ることになる。
そもそも、一生に一度の機会にワンメッセージを迫られても辛い。
それらの要素をいかにバラバラにせずまとめあげるかが、ウェディングのビデオグラファーの力量だし、そのバランスが個性ということになるのかなと思います。

もちろん結婚式の披露宴で部屋暗くして、大きなスクリーンでみんなでみてくださいという状況で2人にとって1番好意的なお客さん達をより集めているのだから、普通に作っても当然最後まで観てくれるし、拍手だってしてくれる。

結婚式に強いて(手法以外に)広告的な要素があるとしたら、2人のプロモーションではあると思う。
もう2人のことを好きな人が見るから、そこで重要なのは見た目が綺麗とかじゃない。
2人のことをもっと知れて、本質的に好きって気持ちが深まること。
それがゴールなんじゃないかと思う。
2人のことを知ってる人が見る映像を作るから、ビデオグラファーは誰よりも2人のことを知ろうとしないといけないんだと思う。
2人の結婚式がどうあるべきについてもプランナーよりも深く考える。
もし足りないものがあれば提案してみる。
そうやって始めて、2人の結婚が映像にできるんじゃないかなと思う。
僕自身もそんな気持ちでこれからも結婚式を撮影していきたい。
たとえメイクシーンが撮れなくても、儀式としての結婚式そのものが撮れなくても。
2人にとって必要な結婚式の映像を作っていきたい。
そしてそれは出来ると信じている。
(もちろん挙式もメイクも撮れるに越したことはない笑)

そんなこんなでコロナ禍は続いてますが、それでもかろうじて結婚式を撮り続けることが出来ています。
春はきっと、今年はきっと、そんな気持ちで発信を続けていければと思います。
あと少し。

ウチキフィルム 打木健司