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感動的なファーストミートのための解説(結婚式演出)

ファーストミート

ひとつ前の記事でファミリーミートの解説をしたので、同じ挙式前の演出としてファーストミートについても書いてみます。
端的に説明すると「ファーストミートとは挙式前に新郎新婦が衣装姿を初めて見せ合う演出」です。
僕が初めてこの演出を撮ったときは狭いホテルのブライズルームでヘアメイクさんが「ごたーいめーん」とカーテンを開けてました。
うん、時代ですね笑
その後、海外の一眼ムービーを観ているうちに「ファーストルック」ってイベントがあるんだとアップデートされました。
それがだいたい13~14年前くらい。
ウェディング業界的にも、それくらいから「ファーストミート」として挙式前のイベントとして定着していきました。

【もくじ】
・浸透した背景
・ファーストミートのポイント
・ファーストミートの場所問題
・フォトグラファーさんの仕切りが多い

浸透した背景

徐々に広まった根本的な原因としては、結婚式に関わる人、スタッフだけでなく列席したゲストが「良いな!」って思ったこと。
やっぱり結婚式は2人のお互いへの愛が中心にあるイベント。
ゲストもそれを確認しにきてるし、『ご飯が美味しい』のも大切だけど、何より2人がお互いを想い合っていて、幸せなのが分かることが大事です。
ファーストミートは、一目でそれが分かるイベント。
本来は2人だけのイベントだけど、それが撮って出しエンドロールという演出でストレートに「未来の花嫁になる可能性があるゲスト」に映像で直接的に届いて、響いた。
さらにYoutube、インスタグラムというここ10年のSNS+4Gへの変化で直接現場でエンドロールを観てない人にもしっかり映像で届いた。
時代的な波にしっかり乗ったのだと思います。

時代ということで言えば、「男女の収入格差が埋まってきた」ということもあるのだと思います。
結婚式の見積もりの中ではけして小さくない「ドレス」。
他にも「ヘアメイク」や「アクセサリー」、「ブーケ」、花嫁が完成するためにはかなりの経済的負担がある。
無限の選択肢があって、無限に悩める。
その中で自立した1人の人として、経済的に意思決定をできるようになった。
自分が着たいものを着る。
そんなフラットな関係性の結婚が目に見える形でイベントとなっているとも言えます。

ファーストミートのポイント

ファーストミートの中で唯一の約束事は、事前に見ちゃダメということだけです。
ドレスを一緒に選んでいても、ヘアメイクやアクセサリーにベールなど結婚式当日の完全な姿を見たわけではないので、その日初めてみるなら、それはもう完全なる「ファーストミート」です。
作法はないので、自然体で挑んで大丈夫!

大切なのはお互いの感情や想い。
そこが最大のポイントです。
新郎に大切なことを一つ伝えると、新婦の姿を見て、一言は感想を言ってあげてください笑
今日の意気込みとか伝え合っても良いでしょう。
なんなら想いを手紙に書いてきて、渡したり、読んでも良いです。
ハグしても良いし、チューしたって良いんです。
人によっては1年以上?の花嫁美容の努力はまさにこの日、この時のためなので、全力で回収しましょう!

このシーンのポイントは「2人のお互いへの愛を感じること」です。
それが結婚式そのものの本質ともいえるもの。

以上!笑
本当に伝えたいのはこれだけです。
これで終わりで良いとも思いますが、念のため注意点をお伝えします。

ファーストミートの場所問題

そもそもの前提として、ファーストミートが出来ない会場も未だにあります。
一日に何件も結婚式がある会場で、効率重視、式前の撮影も最低限で、ましてファーストミートに適切な場所が導線上もタイムスケジュール的にもない、なんてことはあります。
一組の要望でルーティンを変えられない、変えたくないそんな会場があるのは、寂しいですが現実です。
特にファーストミートが定番になる前から存在する会場ではそういうことはあり得ます。
こればっかりは成約前の確認が必要です。

あと会場関連でお伝えしておくとすれば、結婚式の時間帯を選べるなら朝イチがおすすめです。
以前午後からの結婚式で、前の結婚式が押して、チャペルが空かなくて、花嫁のお仕度は終わっているのに全然始められないということもありました。
お気に入りのフォトグラファーさんを手配していたから、チャペルでの写真の時間がなくなるのが嫌だった2人は、ごく普通のブライズルームの前の廊下でファーストミートをしました。
そんなこともありました。
何より朝イチはゲストも来ていることは少ないし、会場の中でも場所を選びやすいということがあります。

関連してもう一つ。
これはもう完全なビデオグラファー目線の話ですが、『チャペルとは違う場所がいいよ』ということ。
もちろん結婚式を行うチャペルが素敵なのは知ってます。
ファーストミートをすれば、それはもちろん画になる。
でも場合によっては、結婚式に加えてファミリーミートもそこでする。
そうなると、動画をダイジェストにした時に「良いシーンが全部チャペルだなぁー」ってなる。
エンドロールやショートムービーで、シーンを変えてるのに背景が全部チャペルだから、シーンが変わった感じがしない。
出来れば、もう一個どこか違う、素敵な場所があると良いなぁと思うことは多々あります。

あと静かな所が良いです!
新郎にピンマイクを付けて音も録っているので、声がクリアに聞こえる環境が理想です。
振り返った時の一言、ちゃんと残したいです!
(後半はほぼ個人的な要望です笑)

フォトグラファーさんの仕切りが多い

ファミリーミートのブログにも書きましたが、挙式前のイベントを演出してくれる専門のスタッフというものはいません。
ファミリーミートで大切なポイント!(結婚式演出)
フリープランナーさんのプロデュースだとプランナーさんが仕切ってくれます。
フリーランスクリエイター大集合みたいな時はヘアメイクさん、フォトグラファーさん、ビデオグラファーでワイワイやりますが、それは例外中の例外。
なので、普通は誰かが仕切りをします。
以前は介添えさん・アテンダーが仕切ったりもしましたが、現在はフォトグラファーさんが中心になることが多いです。
理由としては結局撮影の準備が整っていないとトラブルの種になるので、それなら実際に撮影するフォトグラファーがやったら良いという感じになってます。
新婦が歩き出すタイミングや、新郎がどっちから振り返るのか、それに合わせてトントンする肩が右なのか左なのかを指示します。
主な指示は写真映りのためのものなので、ファーストミートへの気持ちは自分で作る必要があります。
立ち止まる立ち位置まで指示することがほとんど。
そんな感じなので、新婦が肩をトントンするタイミング、そこから新郎が振り返るタイミングまでフォトグラファーの指示を待ってしまうこともある。
でも、さすがにそれは不要というか、やりすぎ。
撮る方はプロだから大丈夫です笑
そもそも立ち止まる位置もなにも基本プロだから大丈夫なんです。
ただ指示した方が効率よく色んなカットが撮れるから指示してるだけです。

その場に立ち会って撮影するビデオグラファーとしては、最低限の段取りだけで、まずは2人の思うようにやってみるが理想です。
ファーストミートの写真の要望(肩トントンする前に新婦が後ろ振り返ってシーってやるやつとか笑)があるなら、正直、それはファーストミート終わった後に演出して写真撮影すればいいんじゃない?って心から思ってます。

大事なのは感情であり、体験です。
新郎新婦が何を感じ、何を思うか。
写真や動画あくまで、その記録に過ぎない。
そこを反転してはいけない。

このシーンでは感じること、思うことの余白をちゃんと作るのが僕らスタッフの仕事だと思います。
まぁ、要するにこのシーンではフォトグラファーさんがめっちゃ大事。

もしフォトグラファーさんに意見や希望を聞かれたときに、僕が決めているのは『新郎が振り向いてから1〜2分くらいはこちらからは話しかけたりせずに放置しましょうね』ということ。
あくまでも2人だけの時間を大切にしてほしい。
けして僕ら撮影者のための時間ではない。
そうすれば多少立ち位置がずれてようが、沈黙があろうが、素敵な時間になる。

以上、ファーストミートについての解説を現場目線で書いてみました。
とにかく大切なことは2人がお互いへの想いを伝えあうこと。
それがファーストミートが素敵な時間になる一番の近道。
出来れば、その素敵な時間を記録するためにウチキフィルムもその場に立ち会えたら幸せです笑
よろしくお願い致します!

ウチキフィルム 打木 健司

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