コロナ禍後の結婚式の潮流として、ご家族にフォーカスしたイベントを大切にする流れがあります。
家族婚、親族婚の規模の結婚式もスタンダードになり、ファミリーミートは定番化しました。
ウチキフィルムが担当させていただくカップルもご家族との関係を大切にされている方も多いです。
そんな方の多くが希望される前撮りの場所があります。
それが「実家」です。
まさに家族の思い出の場所の中心で、そこに行けばご両親がいる。
家族中心の結婚式の前撮りの場所を考える時には当然候補に挙がる場所の一つです。
結婚式の演出動画で考えると、実家は子どものころ、一番長く過ごした場所であり、まさに2人のルーツ。
プロフィールムービーのロケーションとして最高の場所の一つではないでしょうか?
今回は埼玉県の「深谷市」と静岡県の「静岡市」にある両家のご実家に伺ってお作りしたプロフィールムービーの制作の舞台裏をご紹介します。
【もくじ】
・ヒアリングから始まる撮影プランニング
・深谷→両国→静岡:三拠点で紡ぐ家族とふたりの物語
・素材整理から披露宴までの流れ
・テンプレートなしで形にする“2人らしさ”
ヒアリングから始まる撮影プランニング
プロフィールムービーを作るときには、まずお2人にヒアリングをします。
今回のお2人はお付き合いを通して、それぞれの地元に遊びにいくことが多かったとのこと。
自然と2人ともそれぞれの地元がいいねというお話になっていきました。
1つ問題はご新婦の実家の深谷市(埼玉の少し北側で東京からも少し離れてる)とご新郎の実家の静岡市(東京から新幹線で1時間くらい)は1日で撮影するのはちょっと無理があること。
そこでスケジュールを2日に分けて、1日目は深谷、2日目は静岡という形でそれぞれのご実家で撮るということでお話を進めました。
2日に分けることでスケジュールにも余裕が出るので、1日目に深谷に加えて、2人の今のご自宅も撮影プランに加えることが出来ました。
それぞれの地元・故郷で2人の今までと家族の物語を描き、2人の現在の生活も描く。
2つの家族から新しい1つの家族が生まれる「結婚」というストーリーをわかりやすくもれなく描くことをテーマとしました。
ウチキフィルムはこれまで何度もご両家実家に伺う機会がありました。
ご実家・地元で撮影するメリットはたくさんあります。
・ご両親に登場してもらえたり、インタビューに答えてもらうことも出来る
・兄弟やおばあちゃん、ご親族も出てもらいやすい
・一緒に育ってきたペットととも撮影できる
・地元の学生時代の思い出の場所が写ることで、その頃からのお友達にとってはエモいシーンが作れる
こんなことを意識しながら、撮影プランの提案をしていき、笑えたり泣けたりという波のあるストーリーを作っていきます。
深谷→両国→静岡:三拠点で紡ぐ家族とふたりの物語
埼玉県深谷市(新婦のご実家)
2人との待ち合わせは深谷駅、レンガ作りの駅がとっても趣きありました。
駅前では「ふっかちゃん」がクルクルしてました。
ご実家ではやんちゃな可愛いワンちゃんが迎えてくれました。
まずはご両親のインタビューをしました。
生まれた日のことから伺っていきました。
一緒にピアノを弾いた日の思い出のことをお父様が嬉しそうにお話してくれたり
聞いてるこちらが温かな気持ちになるような時間でした
結婚式で上映するムービーのインタビューだから少し緊張していたけど
わんちゃんのことを聞くと、不意に笑顔が増えてわーっと言葉が溢れてきて
打ち解けることができました
インタビューはもちろんある程度聞くことを決めてはいるけれど、お話の中で気になったところは脱線していく。
それがインタビュー相手の個性や面白さを引き出していくコツなのかなと思います。
最後はお家の前での撮影。
実家で撮るとき、なるべく玄関の前で撮影しています。
20年くらい結婚式のプロフィールムービーの制作でいろんな人の子供の頃の写真を見てきた中で
小学校の入学式とか、成人式とか記念日とかに出かける前に着飾った姿で撮っている写真をお預かりすることが多くて、
ハレの日と家の前という日常の交錯するのが何とも言えずエモいなと勝手に思って撮ってます。
東京都両国(お2人のご自宅)
その日の午後は都内に移動してお2人のお家へ伺いました。
深谷からの移動だったので、一旦解散してお昼ご飯を食べた後に両国駅で集合しました。
両国と言えば相撲ということで、駅にもお相撲さんの像があったり。
近くの庭園で撮影したりしてお家へ行きました。
ちいかわ好きのお2人のお家は趣味全開でした笑
そこでそれぞれの生い立ちを改めてインタビューして、その後に2人が出会ってから今までの話を聞きます。
きっとゲストが一番知りたいのは実際に「どんな風に仲良くなったの?」とか、「どこが好きなの?」とかだと思うのでなるべく純粋な好奇心でお話を伺うようにしています。
静岡県静岡市(新郎のご実家)
続いて日を改めて、静岡駅での待ち合わせ。
静岡市の新郎の思い出の場所を巡りました。
高校時代の友達と通ったローカルなカラオケ屋さんに高校。
高校は今後建て替えるらしく、学校の人がぜひ思い出に撮ってくださいということで歓迎してくれました。
自転車でどこでも行けた高校時代の話を嬉しそうにお話してくれました。
その後、静岡の名物といえばおでん。
おでん街というところがあるということで行ってみました。
めっちゃ良いビジュアルの場所で、「映え」てました!
他にも市庁舎や神社などを巡って、最後はご実家へ
ご実家にはご両親だけでなく、おばあちゃん、妹さんとそのお子さんが待っててくれてました。
お子さんがいるとそれだけで和やかな雰囲気になって、撮影しやすかったです。
ご両親のインタビューでは、新郎が東京の大学へ通うために家を出る時のお母さんの心情をお話してくれたのが印象的で「親の愛」をしっかりと感じました。
これをプロフィールムービーの中に落とし込めば、きっとゲストの心に残るムービーに出来上がる確信が持てました。
最後は新婦の時と同じく、お家の前で撮影しました。
撮影でプロフィールムービーが出来上がるのはもちろんだけど、撮影自体が家族の思い出の一つになったら嬉しいなと思いながら、写真も撮っています。
写真は撮影の次の日くらいに、Raw現像してデータでお渡ししています。
素材整理から披露宴までの流れ
2日でそれぞれのご実家にご自宅やゆかりの場所をたくさんのロケーションを回って、撮影してきました。
たくさんのインタビュー素材と思い出場所での撮影素材、それに2人が送ってくれた子供の頃からのお写真のデータが手元に集まりました。
カメラは使っていますが「撮影」というよりは「取材」という感覚に近いかもしれません。
まずはインタビュー素材を整理して、言葉でストーリーを形作っていきます。
撮影での準備もひらめきも大切ですが、それと同じくらいに「編集」はクリエイティブな時間です。
こだわりとしては「披露宴」という2時間30分しかない大切な時間の一部になるので、長くならないように、ゲストに面白くなるようにということを意識しています。
今回は新郎新婦のそれぞれの人生を両親の視点とご自身の視点で語ってもらったので、組み合わせて気持ち良く話が進むように言葉を編んでいく感じで編集していきます。
2人のお付き合いについては、別々に撮った2人のインタビューを組み合わせてテンポよく会話しているように見られるように心がけています。
出来上がったのはこちらの映像です。
ご確認いただいたお2人にも『自分たちのインタビューがこんな綺麗な動画になり、とても嬉しかったです!』ということで喜んでいただけました。
結婚式の当日の撮影も担当させていただいたのですが、ゲストの楽しそうな表情が忘れられません。
テンプレートなしで形にする“2人らしさ”
ウチキフィルムでは2人に合わせた撮影プランでプロフィールムービーを作り続けています。
まずは公式ラインアカウントやお問い合わせいただき、オンラインでのお打ち合わせでウチキフィルムが出来ることを説明させていただきます。
その内容で納得できた方にヒアリングを進めて、心に響いたこと感動したことを軸に、「こんな形ができたら一番いいんじゃないか?」みたいな提案をさせていただきます。
その中で2人の準備状況やスケジュール、もちろん予算も含めてここまで出来るというラインで現実のスケジュールに落とし込んでいく。
プランをご提案してお2人にぱっと輝くような反応が感じられることが何より楽しい瞬間だったりしました。
ホームページやいろんなところで書いていますが「まずはあなたの物語を聞かせてください」、それが始まりで、それが全て。
自由にやりたいことを形にしていく。
ドレスを用意するわけではない前撮りの最大のメリットは「自由」です。
テンプレートも何もいらない。
演技もなし、あなたがあなたでありさえすれば良い。
そのままの2人の物語を一緒に紡ぎましょう。
それはあなたのルーツに潜るような体験になるかもしれません。
ひょっとしたら、その作業を通して結婚式で本当にやりたかったことや一段深いテーマが明確になるかもしれません。
そんなお手伝いが出来たら最高だなと考えています。
是非お気軽にお声がけください!
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